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インフルエンザ増加中:いま知っておきたい「対策・治療・検査」ガイド(2026年冬)
冬になるとインフルエンザは毎年流行しますが、今シーズンも患者数が増え、家庭内・学校・職場での感染が広がりやすい状況です。インフルエンザは「つらい風邪」ではなく、肺炎などの合併症を起こすこともある感染症です。大切なのは、予防と早めの対応。ここでは、増加の背景、対策、治療、検査のポイントを分かりやすくまとめます。
1)なぜ冬にインフルエンザが増えるの?
インフルエンザが冬に増える主な理由は次の通りです。
- 乾燥:鼻や喉の粘膜が乾き、防御機能が落ちやすい
- 換気不足・密集:室内に人が集まると、飛沫や接触で広がりやすい
- 移動・会食の増加:年末年始などに接触機会が増え、家庭にも持ち込まれやすい
「咳やくしゃみで広がる」イメージが強いですが、ドアノブやスマホなどを介した接触感染も起こります。生活の中の”うつる場面”を減らすことが重要です。
2)予防の基本:感染しない・広げないための対策
① ワクチン(重症化予防の柱)
インフルエンザワクチンは、感染を完全に防ぐというよりも、発病や重症化を抑えることが目的です。接種後すぐに効くわけではなく、効果が安定するまで時間がかかります。
特に接種を優先して考えたい人
- 高齢者
- 妊婦
- 乳幼児
- 持病(喘息、心疾患、腎疾患、糖尿病など)がある人
② マスク・換気・手洗い(”基本”が最強)
- 換気:短時間でもこまめに空気を入れ替える
- マスク:咳エチケット、混雑時の予防
- 手洗い:外出後、食事前、鼻をかんだ後、共有物に触れた後
③ 家庭内で広げないコツ
- 帰宅後すぐに「手洗い→うがい→着替え」
- タオルの共用を避ける
- 発熱者は可能なら部屋を分ける/難しければ距離・換気を徹底
- 体調不良者の看病をした後は手洗い、消毒、マスク交換を意識する
3)症状:インフルエンザの特徴と受診目安
典型的な症状
- 突然の高熱、強い寒気
- 強い倦怠感、関節痛・筋肉痛
- 咳、喉の痛み、鼻水(後から目立つことも)
ただし、年齢や体質によって症状はさまざまで、必ず高熱になるとは限りません。
受診の前に知っておきたいこと(重要)
医療機関によっては、感染拡大防止のために「発熱外来」や「発熱患者の対応時間」が決まっている場合があります。
そのため、受診前に電話で「発熱外来の受付時間」「受診方法(予約の要否)」「来院時の入口・待機場所」などを確認してから受診することが好ましいです。
特に、混雑時や休日、夕方以降は対応が限られることがあるため、事前確認がスムーズです。
早めに相談したい人(特に重要)
- 高齢者、妊婦、乳幼児
- 持病がある人
- 症状が強い人、食事や水分が取れない人
すぐに受診(救急も検討)したいサイン
- 息苦しい/呼吸が苦しい、胸の痛み
- 意識がぼんやりする、反応が鈍い
- けいれん
- 水分が取れない、尿が極端に少ないなど強い脱水
- 子どもでぐったりして顔色が悪い
4)検査:迅速検査は便利だが「陰性=否定」ではない
インフルエンザの検査にはいくつか種類があります。
主な検査の種類
迅速抗原検査(その場で結果が出る検査)
短時間で判定できる一方、発症直後はウイルス量が少なく陰性になりやすいなど、偽陰性が起こり得ます。
核酸検出検査(PCR等)
一般に精度が高く、重症例や入院が必要なケースなどで検討されることがあります。
陰性でも安心できない理由
流行期は特に、症状や周囲の流行状況からインフルエンザが疑われるのに、迅速検査が陰性になることがあります。
つまり、検査結果だけでなく、症状・経過・周囲の流行状況を合わせて判断することが大切です。
5)治療:抗インフルエンザ薬は「早め」がポイント
治療の基本
- 休養、水分補給、食事(とれる範囲で)
- 解熱鎮痛薬などで症状を和らげる(医師の指示に従う)
- 必要に応じて抗インフルエンザ薬を使用
抗インフルエンザ薬が効きやすいタイミング
抗インフルエンザ薬は、一般的に発症から早いほど効果が出やすいとされ、目安として48時間以内に開始できると有利です。
「検査で確定してから」ではなく治療を優先することもある
特に流行期や高リスクの方では、検査結果を待つよりも、症状と状況から判断して治療を開始する場合があります。
迷う場合は、「受診が早すぎる」より「遅れる」ほうが不利になることがあります。