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冬に朝の関節痛が強くなる理由
冬の朝は、関節にとって最も条件が厳しい時間帯です。気温が一日の中で最も低く、睡眠中は長時間体を動かしていないため、関節周囲の血流が低下しています。さらに筋肉や関節の周りの組織が冷えて硬くなることで、「動き出しの痛み」や「こわばり」が強く現れるのです。
寒さによる血行不良
体は寒さを感じると、熱を逃がさないために血管を収縮させます。その結果、関節や筋肉への血流が減少し、酸素や栄養が十分に届きにくくなります。同時に、疲労物質や老廃物が溜まりやすい状態になるため、朝の関節に重だるさや痛みを感じやすくなります。
睡眠中の不動時間が与える影響
睡眠中は数時間にわたって関節をほとんど動かしません。関節液という潤滑油の役割をする液体が関節内にしっかり行き渡らず、関節周囲の筋肉や靭帯も硬くなった状態が続きます。その状態でいきなり動かそうとすると、ギシギシする感じや動かし始めの痛みが出やすくなります。
気圧変化と関節の関係
冬は低気圧や寒波の影響で、気圧の変動が起こりやすい季節です。気圧が低下すると、関節内の圧力バランスが崩れ、関節包や周囲の神経が刺激されやすくなります。特に変形性関節症や過去にケガをした関節がある方、慢性的な腰痛や膝痛をお持ちの方は、天候の影響を強く受ける傾向があります。
ペインクリニックで行う主な治療法
ペインクリニックは、痛みの専門外来です。朝の関節痛が日常生活に支障をきたす場合、痛みの原因に応じた専門的な治療を受けることができます。
神経ブロック注射による痛みの緩和
神経ブロック注射は、痛みを伝える神経の近くに局所麻酔薬を注入することで、痛みの信号を一時的に遮断する治療法です。痛みが軽減されると、筋肉の緊張がほぐれ、血流が改善されるため、関節の動きもスムーズになります。注射の針を刺すときにチクッとした痛みはありますが、多くの場合は短時間で処置が終わります。
トリガーポイント注射
筋肉の中にある痛みの引き金となるポイント(トリガーポイント)に、局所麻酔薬などを注射する方法です。関節周囲の筋肉のこわばりや痛みを和らげることで、関節の動きが改善されることがあります。
理学療法・リハビリテーション
温熱療法により、関節の柔軟性を高め、筋力を維持します。治療と並行して行うことで、痛みの再発予防にもつながります。
日常生活でできる痛み対策
医療機関での治療に加えて、日常生活の工夫も関節痛の軽減に効果的です。特に冬の朝の痛みには、体を冷やさないことと、適度に動かすことが重要になります。
起床時の工夫
- 目覚めたらすぐに起き上がらず、布団の中で手足を軽く動かす
- ゆっくりと深呼吸をしながら体を目覚めさせる
- 起き上がるときは、横向きになってから体を起こす
温めるケア
就寝前に入浴やシャワーで体を温めることで、睡眠中の血流低下を緩和できます。湯船にゆっくり浸かることで、関節周囲の筋肉もほぐれます。また、痛みがある関節には使い捨てカイロや湯たんぽなどで局所的に温めることも有効です。ただし、低温やけどには十分注意してください。
適度な運動習慣
関節の柔軟性を保つために、日常的に軽いストレッチやウォーキングを取り入れることが大切です。激しい運動は逆効果になることもあるため、無理のない範囲で継続することを心がけましょう。朝の散歩は、体を目覚めさせ血流を促進する効果があります。
室温・寝具の調整
寝室の温度を適切に保つことも重要です。室温は16〜19度程度が目安とされています。寒すぎると体が冷えますが、暖めすぎても睡眠の質が下がることがあります。また、保温性の高い寝具を使用することで、睡眠中の体温低下を防ぐことができます。
まとめ|痛みが続く場合は早めの受診を
冬の朝の関節痛は、寒さによる血行不良、睡眠中の不動、気圧変化、関節の加齢変化など、複数の要因が重なって起こります。日常生活での対策に加えて、痛みが強い場合や長引く場合は、ペインクリニックなど専門の医療機関での診察をおすすめします。
神経ブロック注射やトリガーポイント注射などの専門的な治療を受けることで、痛みの悪循環を断ち切り、生活の質を改善できる可能性があります。「毎年同じ症状が出る」「朝だけ痛みが強い」という方は、早めに相談してみてください。