目次
🦵変形性膝関節症とは?原因・症状・治療法を徹底解説
🔹変形性膝関節症とは
変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減り、関節に炎症や変形が生じる病気です。主に中高年に多く見られ、加齢や肥満、膝の使い過ぎなどが原因で発症します。
膝の痛みやこわばりが特徴で、放置すると歩行が困難になることもあります。
🔹主な原因
変形性膝関節症の発症には、以下のような要因が関係します。
- 加齢による軟骨の老化
- 肥満による膝への過剰な負担
- O脚やX脚などの脚の変形
- 過去の膝のケガや骨折
- 遺伝的要因
特に女性はホルモンバランスの変化により、発症しやすい傾向があります。
🔹症状の特徴
初期は軽い痛みや違和感のみですが、進行すると次のような症状が現れます。
症状 | 内容 |
---|---|
朝のこわばり | 起床時に膝が動かしにくい |
動作時痛 | 立ち上がり・歩行の際に痛み |
腫れ・熱感 | 関節内の炎症による腫れ |
可動域制限 | 正座や階段の上り下りが困難 |
変形 | O脚が目立つようになる |
🔹診断方法
整形外科では、以下の方法で診断します。
問診・視診・触診:痛みの部位や動作制限を確認
X線検査:関節の隙間の狭まりや骨棘(こつきょく)形成を確認
MRI検査:軟骨や半月板の損傷を詳細に評価
関節液検査:炎症性疾患との鑑別に使用
🩻 当院ではDIP法による骨密度測定も行っており、膝関節の健康状態を総合的に評価します。
🔹治療方法
1. 保存療法(初期〜中等度)
- 薬物療法:消炎鎮痛薬、ヒアルロン酸注射など
- 物理療法:温熱療法・マイクロ波治療・電気治療
- リハビリテーション:太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛える運動
- 装具療法:膝の負担を軽減するサポーター・インソール
痛みが強い場合は、トリガーポイント注射や関節内注射による鎮痛も有効です。
2. 手術療法(進行期)
症状が進行し、保存療法で改善が難しい場合には、手術を検討します。
- 骨切り術(高位脛骨骨切り術):骨の角度を矯正して負担を軽減
- 人工膝関節置換術(TKA/UKA):損傷部分を人工関節に置き換える手術
🔹日常生活でできる予防と対策
- 体重を減らして膝への負担を軽減
- 階段よりもエレベーターを使用
- 適度なウォーキングやストレッチ
- 正座や長時間のしゃがみ姿勢を避ける
- 栄養バランスの取れた食事(特にカルシウム・ビタミンD)
🔹まとめ
変形性膝関節症は早期発見・早期治療が鍵です。
「年のせい」と放置せず、膝の違和感を感じたら整形外科を受診しましょう。
適切な治療とリハビリで、痛みのない生活を取り戻すことが可能です。