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骨粗鬆症とは?原因・症状・DIP法による検査・治療まで徹底解説
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)は、骨の密度(骨量)が減少して骨がもろくなる病気です。転倒などの軽い衝撃でも骨折しやすくなり、高齢者の寝たきりの原因にもなります。特に女性では、閉経後のホルモン変化により発症リスクが高まります。
骨粗鬆症の原因
骨は常に「破骨細胞による骨吸収」と「骨芽細胞による骨形成」を繰り返しています。このバランスが崩れることで骨密度が低下し、骨が弱くなります。
主な原因
- 加齢による骨代謝の低下
- 閉経後のエストロゲン(女性ホルモン)低下
- 運動不足・筋力低下
- カルシウム・ビタミンD不足
- ステロイド薬の長期使用
- 遺伝的要因
- 過度な飲酒・喫煙
骨粗鬆症の症状
初期には自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行することがあります。進行すると以下のような症状が現れます。
- 背中や腰の痛み
- 身長が縮む(圧迫骨折)
- 背中が丸くなる(円背)
- 転倒による骨折(特に手首・大腿骨・脊椎)
骨密度検査(DIP法)
当院では「DIP法(Digital Image Processing法)」による骨密度測定を行っています。DIP法は、X線画像をデジタル解析して骨の濃度を測定する方法で、手の骨や腰椎などを撮影し、骨量を数値化します。
🩻 DIP法の特徴
- 検査は短時間(約5分)で終了
- 低被ばく量で安全
- 結果はすぐに確認可能
- 定期的な測定で骨密度の変化を経過観察できます
DEXA法と比べて設備がコンパクトで、外来でも手軽に行えるスクリーニング検査として優れています。必要に応じて、より精密なDEXA検査や血液検査を追加することもあります。
骨粗鬆症の治療
骨粗鬆症は「骨の破壊を抑え、形成を促す」ことを目的に治療を行います。
薬物療法
- ビスホスホネート製剤(骨吸収抑制)
- SERM(選択的エストロゲン受容体調節薬)
- デノスマブ(抗RANKL抗体)
- 副甲状腺ホルモン製剤(PTH)
- カルシウム・ビタミンD製剤
栄養・生活指導
- カルシウム(牛乳・小魚・大豆製品など)
- ビタミンD(鮭・きのこ類・日光浴)
- 適度な運動(ウォーキング・筋力トレーニング)
- 禁煙・節酒
骨粗鬆症の予防
骨は年齢を重ねても強くすることができます。以下の生活習慣を意識しましょう。
- 日光を浴びる習慣をつける(1日15~20分程度)
- カルシウム・ビタミンD・タンパク質をバランスよく摂取
- 転倒予防(手すり設置・滑りにくい靴)
- 定期的な骨密度検査(DIP法)で早期発見
骨密度検査は定期的に行いましょう
骨粗鬆症は「静かに進行する病気」です。一度骨折すると生活の質が大きく低下するため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
特に以下の方は定期検査をおすすめします。
- 閉経後の女性
- 高齢者
- ステロイド薬を服用中の方
- 家族に骨粗鬆症の方がいる方
当院ではDIP法による検査を行い、その場で結果を説明しています。お気軽にご相談ください。
まとめ
検査方法 | DIP法(Digital Image Processing法) |
主な原因 | 加齢・ホルモン低下・栄養不足 |
主な症状 | 骨折・身長低下・腰痛 |
治療 | 薬物療法・栄養療法・運動療法 |
予防 | 食事・運動・日光浴・定期検査 |