目次
スマホ首とは?原因・症状・診断・治療法を徹底解説
スマホ首とは?
「スマホ首」とは、長時間スマートフォンやパソコンを使用することで首が前方に傾き、首の自然なカーブ(生理的前弯)が失われた状態です。医学的には「ストレートネック」と呼ばれることもあり、慢性的な肩こり・頭痛・姿勢不良の原因となります。
スマホ首の主な原因
- 下向き姿勢の習慣化(スマホやPC使用時)
- 運動不足による支持筋力の低下
- 長時間のデスクワークや不適切な椅子・机の高さ
スマホ首による症状
- 慢性的な首こり・肩こり
- 頭痛・めまい・吐き気
- 手や腕のしびれ(神経圧迫時)
- 猫背・巻き肩などの姿勢不良
- 重症例では自律神経失調症状
スマホ首の診断
スマホ首は主に以下の方法で診断されます。
-
問診・視診
- 首・肩のこりや頭痛の有無
- 姿勢(横から見た時の首の角度)
-
触診
- 首や肩の筋肉の緊張、圧痛の有無
-
画像検査(必要に応じて)
- X線(レントゲン):頸椎のカーブが減少しているかを確認
- MRI:神経の圧迫や椎間板の異常を評価(しびれ・神経症状が強い場合)
スマホ首の治療法
1. 保存療法(基本的な治療)
-
生活指導
- 姿勢改善(スマホを目の高さに持つ、PCモニターを上げる)
- 定期的な休憩・ストレッチ
-
運動療法
- 首や肩のストレッチ
- 背筋・肩甲骨周囲筋のトレーニング
-
物理療法
- 温熱療法、牽引療法、低周波治療など(理学療法士やリハビリで実施)
2. 薬物療法
- 消炎鎮痛薬(NSAIDs):肩こりや痛みの軽減
- 筋弛緩薬:筋肉の過度な緊張を和らげる
3. 神経ブロック治療(症状が強い場合)
- トリガーポイント注射
- 星状神経節ブロック:自律神経の乱れを伴う症例で有効なことも
4. 重症例への対応
- しびれや強い神経症状がある場合は、椎間板ヘルニアや頸椎症を伴っていないかを精査
- 必要に応じて整形外科・ペインクリニックでの治療を継続
スマホ首の予防法・セルフケア
- スマホは胸〜目線の高さに持つ
- 1時間に1回は首・肩を回す
- 枕の高さを調整(高すぎない枕)
- 背筋を鍛えるエクササイズを継続
まとめ
スマホ首は現代人に増えている症状で、放置すると慢性的な肩こり・頭痛だけでなく神経症状に発展することもあります。
- 軽症例では生活習慣改善・ストレッチで改善可能
- 強い痛みやしびれがある場合は整形外科やペインクリニックで診断・治療を受けることが重要です。
健康的な首のカーブを守ることが、快適な日常生活の第一歩です。