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日帰り手術って平気なの? 常陽リビング12月10日号

Q; 最近、母が鼠径ヘルニアに対する手術を受けます。日帰りで手術を受けるようです。日帰りって平気なのですか?

A; 鼠径ヘルニアを治すには、手術が唯一の治療方法です。この病気に対して、年間14万人が手術を受けております。麻酔方法は、手術を担当する主治医を中心に手術の術式や、患者さんの体調、治療中の病気の具合などを考慮して慎重に決定しております。全身麻酔を使用する場合、手術は最低2名の医師が診療に携わり、手術を担当する外科医と全身麻酔は麻酔科医が担当します。

検査技術や手術技術の向上、麻酔技術の進化により、患者さんへの負担の少ない手術が次々と開発されております。手術や検査の内容によっては、入院の必要がないこともあります。日帰り手術は、手術したその日のうちに家へ帰ることが出来るよう開発されたシステムです。入院がないため手術への支出も少なく、仕事や家庭事情のため、何泊も入院が出来ない方にとって日帰り手術は有用です。

日帰り手術の当日の流れですが、まず来院後、診察し手術可能かどうかを主治医が最終決定します。術後は回復室へ戻ります。当院では、術後15分で座っていただき、飲水します。歩行可能でしたら、さらに1時間、休んでいただきます。1時間後、着替えて食事を摂っていただき、体調が問題ないことを確認できれば退院です。手術の程度や術後の体調などによってこれらの時間は前後します。ご本人による車の運転・自転車の運転は控えていただいております。退院直後から食事は通常通りで、デスクワークは可能です。

日帰り手術がご希望の方は、医療機関へお問い合わせください。現在お悩みの症状を一刻も早く治し、元の生活に戻ることができることを願っております。

太田 勝也 ヘルニアセンター長

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