お知らせ

常陽リビング誌に掲載されました。

9月23日号より常陽リビング誌へ太田勝也医師による鼠径ヘルニアについての記事を連載を開始しました。

ご覧ください。よろしくお願いいたします。

これって脱腸?ヘルニア?

Q; お風呂に入っているときに、脚の付け根に玉子くらいのしこりが出来て違和感があります。風呂から出て、寝てから押すと引っ込んで治るというような状態です。これは一体何ですか。医師の診察に行った方が良いでしょうか。

A; 腹・足・太もも周囲にしこりが出来る症状ですね。腫れているが、寝てから押すと引っ込んで治るそれらによって、痛むというような症状はありませんか。病気の名前は、鼠径(そけい)ヘルニア、脱腸とも言われております。

鼠径とは、鼠(ねずみ)と径(けい)という漢字で出来ております。径の語源は、“蹊”、訓読みは“こみち”です。鼠径部は、脚の付け根にあります。幼少期に生殖器が発達するときに形成され、筋肉と靭帯が何層にも合わさって出来ております。男性は、睾丸のとおりみち。女性は、子宮を支える子宮円靭帯のとおりみちです。ネズミはこれらの生殖器を意味する言葉であったと言われております。

“ネズミのこみち”が大きく発達して腹部の内臓である小腸や大腸などが飛び出した様を鼠径ヘルニアと呼ぶようになり、言葉が出来上がりました。放っておくと、腸閉塞になり緊急手術が必要になることがあります。 治療法は手術しかありません。近年、この鼠径ヘルニアに対して腹腔鏡手術を積極的に取り入れております。メリットは、ハイビジョンカメラによる正確な診断能力と傷が小さいことです。一方で、手術の難易度が高いため、手術に精通し、習熟した技術を持つ外科医が手術を担当することが推奨されます。全身麻酔の技術向上のため、手術は日帰りで行うこともできるようになっております。まずは、医師の診察をお薦めします。

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